ホワイトニングの種類とメリットとデメリットCOLUMN

ホワイトニングの種類とメリットとデメリット

2018年04月16日

監修医師:
歯科医師 歯学博士 山田知里

歯が黄ばむと顔の印象まで変わってしまいます。

ホワイトニングという言葉は、ホワイトニングを「歯を白くする処置」として捉えるならば、PTC(Professional Tooth Cleaning)、漂白、コーティング、審美的歯冠補綴まで考えられますが、現在では、主に薬剤を用いることによって歯の漂白を行う事を「ホワイトニング」といいます。

ホワイトニングには、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行うオフィスホワイトニングと、歯科医師の管理下において患者様自身がマウスピースを用いて行うホームホワイトニングがあります。

ホワイトニングで歯が白くなるメカニズムは?

ホワイトニングで歯が白くなるメカニズムは?

ホワイトニングに使用される薬剤は酸化型漂白剤のうちの、酸素系漂白剤である過酸化水素が主体です。過酸化水素水により着色物質を分解してその色を取り除くこと(有機質の分解、変性)と、歯の組織構造を変化させて白くみえるようにする(エナメル質の構造変化)という2つのメカニズムで成り立っています。

オフィスホワイトニングとは

オフィスホワイトニングとは

主に20〜35%の高濃度の過酸化水素水を用い、光源を使用し、1回30分〜1時間の治療時間で1回〜数回施術します。

オフィスホワイトニングのメリット

  • 漂白効果に即時性がある
  • 短期間で終了する
  • 専門家による施術であるため、確実性が高く安心感も得られる」などがあります。

オフィスホワイトニングのデメリット

  • 治療中に知覚過敏を発症する場合がある
  • 歯面の歯質変化を伴うため、後戻りしやすいことがある

オフィスホワイトニングの治療方法は?

  1. 問診、口腔内診査、シェード測定、口腔内写真撮影
  2. 診断と施術計画の立案
  3. 歯面清掃
  4. 歯肉および口腔軟組織の保護
  5. 薬剤の塗布
  6. 光照射
  7. 薬剤除去、洗浄
  8. アフタートリートメント

※使用する薬剤により薬剤塗布回数、薬剤放置時間、光照射時間、洗浄方法は変わります。

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングとは

10~25%の過酸化尿素を含有している薬剤を用いることが多く、過酸化尿素は使用過程で徐々に過酸化水素に分解されます。国内で承認を受けている製品はすべて10%過酸化尿素を含有の薬剤であり、1日2時間の使用で約2週間継続使用します。

ホームホワイトニングのメリット

  • オフィスホワイトニング剤と比較し、過酸化水素の濃度が低いため、知覚過敏の発症は少ない。
  • 漂白効果が緩徐で歯面の歯質変化はわずかなため後戻りしにくい。

ホームホワイトニングのデメリット

  • 効果を実感できるようになるまで一定時間かかる。
  • 患者様自身で色の変化を実感しにくい。
  • 使用方法が患者自身に左右されるため、個人差が出やすい。

ホームホワイトニング治療方法は?

治療1回目

  1. 問診、口腔内診査、シェード測定、口腔内写真撮影
  2. 診断と施術計画の立案
  3. 歯面清掃
  4. カスタムトレー作製のための印象採得

治療2回目

  1. カスタムトレーの試適
  2. 薬剤の使用法説明
  3. 自宅にてカスタムトレーに薬剤を塗布し、1日2時間を2週間継続使用します。

ホワイトニング後のメンテナンスの必要性

ホワイトニング後のメンテナンスの必要性

ホワイトニングは半永久的なものではありません。

ホワイトニングで獲得した歯の白さは、個人差があるものの多少の後戻りが生じます。歯の白さ、美しさを維持するためには、定期的なメンテナンスを行う必要があります。

後戻りの危険性が高い場合は3、4ヶ月毎に、色調が安定してきたら半年毎にメンテナンスを受けましょう。

メンテナンスではどんなことをするの?

メンテナンスではどんなことをするの?

口腔内衛生状態(歯垢、歯石、歯肉の状況)、虫歯や知覚過敏の有無のチェック、口腔内写真、シェード測定、PMTC(着色除去、バイオフィルム除去により歯面を滑沢にする)、追加漂白(タッチアップ)の必要性の有無の確認。適切な時期にタッチアップを行えば、初回のホワイトニング時よりも短期間で施術直後の白さに戻すことができます。

ぜひホワイトニングを受けた歯の白さを維持するために、メンテナンスを行い、口元の美しさを維持していきましょう。

公開日:2018.04.16 更新日:2024.01.30
この記事の監修医師:
恵比寿山田歯科医院
歯科医師 歯学博士 山田知里

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